以前勤めていた埼玉県の会社の社長は、今まで私が仕えた社長の中では、最も素晴らしい社長であり、自分が目標にする永遠のお手絵本であり、憧れの社長です。
当時は、社員数50名の会社でしたが(現在450名の上場企業)、ゆったりとした社宅や賄い付きの個室の独身寮も完備していました。その社長の信条というか根底にあるのが「社員は、皆家族だ」という大家族主義でした。大企業では、出光佐三の大家族主義は、有名ですが会社を儲かる会社にして利益は、社員に還元するという素晴らしい考えです。志のない労働分配という言葉さえ知らないのではないかと思われる経営者には喝をくらわせたくなります。
昨年、中途採用の社員を募集した時に応募された方から「御社は、ここ何年かでつぶれることは、ありませんか?」という質問を受けました。結果的にこの方を採用して現在会社で働いていただいていますが、勤めていた前社、前々社が倒産したので弊社に応募されたそうで、質問の意味が理解できました。
確かに採用したからには、給与も賞与もきちんと支払うことは、もちろん、会社がつぶれては、採用した責任をはたせてないことになります。
前述の大家族主義の会社の話と比較するとなんともレベルの低い話ですが、会社経営をになう者としては、志高く大家族主義のような理想の会社を目指して行きたいものです。
(進)